点字ブロックの日
1967年3月18日、岡山県立岡山盲学校の近くの交差点に点字ブロックが敷設されたのを記念して、本日が「点字ブロックの日」として社会福祉法人・岡山県視覚障害者協会が制定しました。
点字ブロックの開発
この点字ブロックの開発をしたのは、三宅精一氏。発明家として様々なものを開発してきた三宅さんは部類の動物好き。当時は珍しかったセントバーナード犬をつがいで飼っていました。今でも珍しいですけどね。セントバーナードって、なかなか街では見かけないですよねぇ。
そんなセントバーナードに1963年に仔犬が生まれ、引き取り手を探している時、ある人が現れました。それが、視覚障害者へ支援事業をしている「日本ライトハウス」の理事であった岩橋英行さんでした。
岩橋はもともとは健常者でしたが、病気により失明の宣告を受けていました。盲人の人の暮らしが気になったんでしょうか。三宅さんは岩崎さんと色んな話を繰り返します。犬きっかけで「盲人の人たちのために、自分にできることはないだろうか」と考えた始めることに。セントバーナードってウイスキーを首につけて、雪山遭難した人を助ける犬ですよね。いかにも人助けっぽい繋がりです。
「目の見えない人は、苔と土の境が靴を通しても分かるんです」と言った岩崎さんの一言から「これだ!」と閃いて三宅さんは点字ブロックの研究に取り掛かったそうです。なーるほど。
そして、それから2年の歳月をかけて点字ブロックは生まれました。その間は様々な試行錯誤があったそうですよ。すみません、割愛しますけど。でも、ここから先の方もすごいんですよ。感動です。
正しいことだから、やりぬく
そして、1967年3月18日に世界初の「点字ブロック」が敷設されるんですが、なんと驚くことに費用はすべて三宅さんの自腹だったんです。道路工事ですよ!とてもお金がかかると思うんですが、人のためへの信念でしょうか。ホントすごいです。
その後も、点字ブロックを全国の県や市に寄贈を続けます。もちろん全部自腹なんです。約4000の市町村ですよ。確かに岡山だけにあっても仕方ないですもんね、日本全国に整備できなければ、無いのと同じですもん。
世のため、人のため、盲人のため。手紙を書いてサンプルを送り続けるも、問い合わせもなく、役所に訪問しても押し売りと間違えて追い返されることも。新しいことってなかなか理解されないから辛いですよね。「正しいと決めたら、何が何でもやりぬく」と決めて私財を投げ打って、経済的にも苦しくても三宅さんはくじけません。泣けます。
点字ブロック規格統一の大切さ
その甲斐あって少しずつ普及してくると、今度は類似品が出回るようになりブロックの色や形がバラバラに。そうなると、盲人の方は混乱をしてしまいますよね。「これじゃあ、何のため、誰のためのものかがわからない!」と三宅さんは全国の行政機関に規格統一の必要性を訴えて回ったと言います。そんな中、昭和57年に肝臓を患い亡くなってしまったんだそうです。なんてこと!
その後、岩橋さんや三宅さんの弟さんが意志を継いで、2001年に点字ブロックはJIS規格によって統一されることになるんです。素晴らしい!よかったね、三宅さん!
普段は「点字ブロックってあるなぁ」ってくらいで、そんなに深く考えたことはなかったですが、こういう人たちの努力によって日本全国に整備されていったんですよねぇ。偉い人だなぁ。
点字ブロック、きちんと機能するために、モノや自転車などの障害物が置かれないようにしないといけないですよね。改めて思いましたよ、はい。
3月18日の誕生日は?
昨年2016年の24時間テレビで『盲目のヨシノリ先生〜光を失って心が見えた〜』ってドラマが放映されましたよね。実在する全盲の中学校教師のお話です。ご本人も「世界一受けたい授業」で拝見しましたが、とても素晴らしい方。ドラマも感動しました。
そのドラマで、教育委員会の担当者として出演していた俳優の山中崇さん、本日3月18日が誕生日です。おめでとうございます。
他にも今日はこんな日でしたよ。
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